防災夫婦
大型の台風や地震等で停電が発生したとき、
お肉やお魚などの大切な食材を保管している「冷蔵庫」はどうすればいいのでしょうか?
今回は、停電時に冷蔵庫の保冷効果は何時間もつか 実験結果を交えて解説します。
また、冷気を長持ちさせる方法 や 停電時のトラブル対策 についてもあわせてご紹介します。
冷蔵庫の停電対策に普段から取り組むことで、節電効果にも繋がります。
ぜひ普段の生活に取り入れてみてください。
トピックス
- 停電したら冷蔵庫の中身は何時間もつ?
- 冷蔵庫の冷気を長持ちさせる方法
- 停電時のトラブル対策
【停電時】冷蔵庫・冷凍庫の中身は何時間もつの?
停電の際、冷蔵庫や冷凍庫の冷気が持つ時間は、
- 季節や室温
- 冷蔵庫内に入っているもの
- 冷蔵庫の性能(スペック)
など、様々な要因で変わります。
冷蔵庫の扉を開けなければ、保冷効果は2~3時間くらいです。
停電状態の冷蔵庫・冷凍庫内の温度変化の実験
北九州市では「停電時の冷蔵庫・冷凍庫の温度変化」について実験結果を公開しています。
防災夫婦
実験
- 食品を冷蔵庫と冷凍庫に入れ、庫内の温度が一定になるまで待つ
- 電源を切り、停電状態にして温度変化を記録
- 実験中(2時間)は、冷蔵庫と冷凍庫の開閉は全くしないこと
冷蔵庫
2時間経過しても大きな温度変化は見られなかった
冷凍庫
2時間で、「−16℃」から「−1℃」前後まで温度が上昇した
実験結果
- 冷蔵庫は、温度上昇の変化は、ほどんどなし
- 冷凍庫は、温度は、「−16℃」から「−1℃」まで上昇
【停電時】冷蔵庫・冷凍庫の冷気を長持ちさせる方法
冷蔵庫や冷凍庫の冷気を長持ちさせる方法について、停電時に限らず普段からできる対策もあわせてご紹介します。
停電時の冷蔵庫はクーラーボックスと同じ
急に電気がストップしても 中身の食品がすぐにダメになることはありませんが、冷蔵庫内のものをこれ以上、冷やすことはできません。
停電時の冷蔵庫って、「クーラーボックス」と同じようなものと考えて対処しましょう。
扉の開閉は最小限にすること
冷蔵庫も冷凍庫も同じです。
扉を開けなければ保冷効果は保たれますが、開けてしまうと冷蔵庫内の温度は上昇してしまいます。不用意な扉の開閉は避け、必要な時も素早く取り出しましょう!
防災ママ
冷蔵庫は詰め込まず、冷気の循環を良くすること
普段から冷蔵庫内が食材でぎゅうぎゅうになっていませんか?
ぎゅうぎゅうに詰まった食材で「冷気の吹き出し部分」をふさいでしまうと、停電してなくても冷蔵庫内は冷えにくい状態になってしまいます。
冷蔵庫内に余裕をもたせることで、停電時も冷気が冷蔵庫内に行き渡らせることができます。
食材がお互いに保冷剤の役割を果たし、停電時の庫内の温度上昇を防ぐことができます。
余った隙間は、保冷剤や水の入ったペットボトルを入れて冷凍しておくと効果的です。
冷蔵庫の上部に保冷剤を置く
冷たい空気は上から下に流れていきます。
そのため、冷蔵庫の上部に保冷剤や水の入ったペットボトルを凍らせて置いておくと、冷気が冷蔵庫内を上から下に流れ、庫内全体を冷やす効果があります。
定期的にメンテナンスする
冷蔵庫の扉についているゴムパッキンが緩んでいると、停電になった時に冷気が逃げてしまいます。クーラーボックスのフタがズレている状態と同じと考えてください。
冷蔵庫の扉に名刺を挟んでも落ちてしまうようであれば、パッキンが劣化している証拠!
せっかく保冷対策をしても扉から冷気が逃げていては意味がありません。
見落としがちですが、冷蔵庫の扉は要チェックです。
停電が事前にわかっている場合のやるべき3つの対策
計画停電や電気工事などで停電日が事前にわかっている場合は、
「冷気を長持ちさせる方法」に加えて次の3つの対策をしておきましょう!
- 冷凍できるものは冷凍する
- 停電の数時間前から設定温度を「強」にする
- 保冷剤を準備して冷凍しておく
家電メーカーからの停電時の公式案内
家電メーカーからはウェブサイトで「停電時の冷蔵庫の扱い」について公式にアナウンスされています。
参考までにURLを載せていますが各社同じ内容のため、以下にまとめました。
ドアの開閉を極力控える
冷蔵庫内の温度を維持するため、食品の追加保存、ドアの開閉を極力控える
コンセントを抜いておく
これは、モーターなどを応用した家電商品は起動時の電流が大きく、停電復帰時に家庭内のすべての家電商品が一斉に運転を始めると、ご家庭内のヒューズ・ブレーカーが落ちたり、電気部品への悪影響を与えるためです。
大量の氷を作ろうとしない
食品や凍っていない蓄冷材(保冷材)を新たに追加したり、大量の氷を作ることは避けてください。庫内温度がかえって上昇してしまいます。
家電メーカーのサイト
停電時に起こりうる冷蔵庫のトラブル
停電が長期化すると冷凍庫内の霜や食材が解凍され、その水分で床が水浸しになってしまうことがあります。
この水が原因で「漏電」する可能性もあるため、
家電メーカーが公式案内している通り「コンセントは抜いておくこと」は大事です。
水漏れに備えて停電時はタオルや雑巾を床に敷いておくと安心です。
まとめ
今回は、停電時の冷蔵庫の対処法についてご紹介しました。
冷蔵庫の冷気を長持ちさせる方法については、節電効果も期待できます。
停電時に限らず、停電対策・節電対策として取り組みましょう!
停電時の冷蔵庫の取り扱い
- コンセントは抜いておく
- 水漏れ対策として冷蔵庫の周りにタオルを敷く
- 扉の開閉は、必要最小限の回数にする
普段からできる冷気を長持ちさせる秘訣
- 冷蔵庫・・・詰め込みすぎない
- 冷凍庫・・・詰め込んで密着させる
- 扉の開閉は、必要最小限の回数にする
- 保冷剤を入れておく
- 扉のゴムパッキンは定期的にお手入れする
計画停電や工事などにより、事前に停電日が分かっている場合の対策
- 冷凍できるものは冷凍しておく
- 停電予定の数時間前から設定温度を「強」にしておく
- 保冷剤を購入して、冷凍しておく
おすすめの保冷剤
保冷剤は、どれも同じではありません。
例えば、「保冷温度」や「保冷効果の持続時間」、「保冷剤自体を凍らせるのにかかる時間」など、細々とした種類(スペック)があるのです。
今回の「停電・節電」という目的でおすすめ保冷剤は、下記商品がベストです!
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